ねぎがあれば

今回は珍しく、烙餅(ローピン)のご紹介です。美味しんぼで紹介されていたレシピ。

【材料】

小麦粉、塩、水かぬるま湯、ネギ、ごま油

【作り方】

①小麦粉、少しの塩をボウルに入れたら水かぬるま湯を少しずつ入れて混ぜます。目指すは耳たぶくらいの柔らかさ。

②まとまったら1時間ほど寝かせて生地を薄くのばします。その上にごま油をまんべんなく広げたら塩をふり、ネギのみじん切りをパラパラと。小麦粉200gに対して使ったネギは1本半くらい。ネギは控え目にするよりも、たっぷりの方がおいしいです。

端からあまり空気が入らないように巻いて、棒状になったら今度は渦巻き状に巻きます。その上からさらに少しのばして…焼きます!ごま油をひいたフライパンを温めて、弱火でフタをして様子を見ながら。両面いい色になったら完成です。

ネギを切りながら思い出したのが東日本大震災のこと。震災後はガソリンスタンドもなかなか営業してなくて、久しぶりに開いたと思えば長蛇の列。ライフラインが徐々に復活してきてもスーパーでは入荷が不安定。2~3時間並んでやっと店内に入れても、種類が少ないし数量制限もあって買いたいものが買えず不自由な生活が続きました。


そんなある日、自転車で買い物に出かけていつもは通らない道を通ったらネギ農家があって、大きな道路沿いにあるその家の前には「ネギどうぞ」と書かれたボードと大量のネギが置かれていました。


なんて優しい農家さんなんだろう感動しました。ただ、当時は気持ちはとても嬉しいけど「薬味だけあっても…」という現実問題。その日はお気持ちだけ頂いて帰ったんです。だけど後になってから思いました。塩・小麦粉・ごま油・ネギがあればローピンが作れたんだなぁ。大変な状況でも少ない材料で作れるおいしい物。それを思い出せるように、こうして書き残しています。