官足法と官足法究楽部の歴史

官足法の提唱者である官有謀先生(1927~2004)と、官足法には切っても切り離せない関係にある行本昌弘会長(株式会社文化創作出版代表)の繋がりと官足法の歴史をまとめてみました。


参考にしたのは行本会長からのお話や出版物、官足法究楽部(旧:官足法友の会)の会報・資料・動画、参加した勉強会で教えていただいた先生方からのお話などです。誤った情報を発信してしまわないように注意して内容をまとめたつもりではありますが、誤解釈や間違いなどありましたら申し訳ございません。


こうして歴史をまとめた目的は何かを強調したり議論を生みたいからではなく、現在当たり前になっている色んな種類の足もみ棒についてそれぞれに感じてもらったり、こうした人生の先輩方の存在があって今があるという事に「なるほど!」と思っていただいたり、感謝の気持ちが生まれるきっかけになったらと思ったからです。


例えばですが、昭和生まれの方はある年代から「そういえば」「言われてみれば」という感じで、いつの頃からか家に足もみ棒が当然のようにあったり、お店に売られているのを見るのが当たり前になった境目の様に感じる時期の心当たりなどがあると思うのです。


楽しみ方のひとつとしまして…下記の内容で、ご自身が何歳だったかをリンクさせながらご覧になってみて下さい。

1927(昭和2年)

4月26日官先生台湾に生まれる。


1944(昭和19年)

11月16日行本会長岡山県に生まれる。


1945(昭和20年)

占領下にあった台湾で、日本兵として徴兵のために16歳で来日していた官先生が日本で終戦を迎える。(8月東京新宿の伊勢丹前で終戦の天皇陛下の勅語を聞いたそうです)


1981(昭和56年)

元々株式会社青春出版の名編集長として活躍されていた行本会長が数々のベストセラーを世に送った後、37歳で株式会社文化創作出版を設立。代表取締役に就任。


1982(昭和57年)

官先生が台湾での教員やバイオリン教室をお辞めになり、自らが考案した足もみ健康法普及のために再来日。その理由は戦争中に日本兵にお世話になったという思いがあって、良いものがあったら日本に返したいという気持ちでいたからなのだそうです。

最初は名古屋で、九州・熊本のお知り合いの方の所に行かれたり、その他にも埼玉や新潟など各地で講演。官先生の足もみ健康法を実践してその良さを実感し、3万人以上にその方法を紹介した方もおられたそうです。


現在の桐G棒やT棒、スーパーバー(現:これいいわ)の原形と言われる「足(即)元気」と呼ばれるグッズを考案された方の登場や、「棒の町長」と呼ばれるほど熱心に普及活動をされるまでになった方がいらしたのは、この翌年に官先生の講演を初めて聞かれたのがきっかけだったのだとか。

ちなみに「棒の町長」と呼ばれた方は毎日自分でも足もみを欠かさなかったそうで、当時300円台だった足もみ棒の代わりに自分の家の梅の木などを削って棒を作り、町民や東京で繋がりのあった政治家の方などに配り続けたという話が残っています。


1985(昭和60年)

10月21日、官先生が行本会長のご友人を含めた健康器具販売の会社の方と一緒に、文化創作出版へ出版の相談へ来社。


1986(昭和61年)

株式会社文化創作出版より8月6日「足の汚れが万病の原因だった」出版。


「足の汚れが万病の原因だった」の出版後、一週間もしないうちに本を読んで実践された読者の方からコミュニケーションカードと呼ばれる読者カードが次々に到着。そこには実践してよくなった話・感謝の言葉・官先生に会いたい・もっと勉強したい・詳しく知りたいなどが書かれおり、その要望に応える意味もあって、この年の12月に第1回「官有謀先生の足の超健康セミナー」を渋谷の東急文化会館(現在のヒカリエ)にて開催。


官先生の講座は3時間ほどでもあっという間に感じる様な内容で、足もみの話だけではなく地球の自転公転の説明やなぜ心臓が動くのかなどの大自然の摂理と人間の体の重要な関係のお話が多かったという風に聞いています。行本会長は官先生と一緒に全国で官足法セミナーを開催して、後に官足法をもっと詳しく知りたい方のために講演以外に「官足法実技講習会」も開催されるようになりました。

足の汚れが万病の原因だった

著者:官有謀

発行所:株式会社文化創作出版

発行者:行本昌弘




戦争中に肺浸潤と赤痢に罹患し、当時の日本の軍医に転地療養を計らってもらうことで生まれ故郷に戻った官先生。

台湾へ帰国後、官先生は自身の健康を目指して色々な健康法を実践して漢方や東洋医学などを学ばれたことが、著書の「足の汚れが万病の原因だった」にも書かれています。

足が人間の健康にとって最も重要だと気がついてから自身の足をもんで健康を取り戻し、恩返しのために生まれ故郷の台湾ではなく日本で足もみを普及させる活動を始められました。

1988(昭和63年)

文化創作出版より「続・足の汚れが万病の原因だった」の出版。


著者:官有謀

発行所:株式会社文化創作出版

発行者:行本昌弘




1990(平成2年)

最初に表記されていた「足心道秘術」を"官有謀先生の足の健康法"ということで「官足法」に変更し統一。


1992(平成4年)

株式会社文化創作出版より「大自然と人間の健康」出版。すでに廃版になっていますが、官先生がとても大切にされている内容で、官足法を知る上で欠かせない重要な説明が書かれています。官先生のご要望で出来たそうですが、官先生も大好きな本だったという風に聞いています。

大自然と人間の健康

著者:官有謀

発行所:株式会社文化創作出版

発行者:行本昌弘


官足法DVDセミナー

企画出演:官有謀

制作/発売元:株式会社文化創作出版


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「足の汚れが万病の原因だった」の本は記念で金/銀が作られた他に、英語・フランス語にも翻訳され、台湾でも出版。韓国では2箇所から翻訳本が出るほどの人気だったそうです。また、「大自然と人間の健康」も官先生のご要望で英語の翻訳本も出版。日本全国ばかりではなく海外でも講演活動を行っていたそうです。



2002(平成14年)

この頃、株式会社文化創作出版の行本社長が会長を務める「官足法友の会」が発足。

4月1日渋谷官足法健康ルーム開設。


現在は廃版になっていますが、この年に株式会社日新報道より出版された行本会長の「官足法とともに」は、官足法の歴史を知る上でとても参考になる内容が多い本です。経験談の他に、ソニー創業者の井深大氏が健康に役立つようにと足もみの棒と官足法の本を苦労を共にした方へ配っていたというお話や、めいらくグループ・ユニー・ローソン・すかいらーく・日本生命・山崎製パン・日立・東芝・花王など日本を代表する経営者の方々とのご縁があったり講演を依頼された過去を知る事ができます。


2004(平成16年)

11月19日官先生逝去。享年77歳。


2017(平成29年)

行本会長の『老廃物を流す「官足法」で治る!』が東邦出版株式会社より出版される(現在は廃版)。


2020(令和2年)

2月3日官足法友の会の運営会社として株式会社官足道創出社(仲田康史代表)が設立。

4月官足法友の会から官足法究楽部(かんそくほうくらぶ)に名称変更。


2021(令和3年)

『老廃物を流す「官足法」で治る!』が改題され、ごま書房新社 より『足もみのバイブル 元祖「官足法」』が刊行。


この年に「足の汚れが万病の原因だった」が出版されてから35周年を迎えられましたが、このような流れから存在する現在の官足法究楽部では一般セミナー、ワンデイセミナー、集中セミナー、認定講師講習会などが開催されています。


実際にご自身でも足もみを継続されている行本会長の官足法は、他の流派や方法に流される事なくずっとブレがなく、混じりっけなしの官足法だと私は思っています。




最後までお読みくださってありがとうございます。いかがでしたでしょうか?年齢によって記憶している内容もそれぞれで、もしかしたら中にはテレビで官先生をご覧になっていた方もいらっしゃると思うんです。


「あぁ!あれがそうだったのか!」のように思い出したりするかもしれません。官足法のお話をすると「そういえば、この本家にある!」「この本、そういえば親が持っていた!」という方もいらっしゃいます。


もしもご家庭に1冊でもありましたら手に取りやすい場所に置いていただいて、ぜひ明日からと言わずに今日から、官足法の足もみ健康法を毎日の生活に取り入れてみてください。